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後遺障害の労働能力喪失期間について

1 労働能力喪失期間

後遺障害が認定されると、労働能力を失ったものとして後遺障害逸失利益(事故がなければ得られたはずの利益)を請求することができます。もっとも、どのくらいの期間について労働能力を喪失したかどうかについては後遺障害の分類などによって異なります。今回は、労働能力喪失期間が実務上どのように考えられているかについてお話しします。

2 原則

労働能力喪失期間の始期は症状固定日です。

終期についてですが、後遺障害とは、自賠法上、傷害(怪我)が治ったときに身体に存する障害と定義されており一般的には症状が永続するものと考えられているため、就労可能期間(原則67歳まで)を終期とすることが原則です。もっとも、高齢の被害者の場合は、平均余命の2分の1か67歳までの年数の長い方を労働能力喪失期間とすることが多いです。

加害者側としては、被害者の症状が緩和したりするとして労働能力喪失期間を3年などに制限したりするべきなどの主張があったりしますが、後遺障害の定義がそもそも症状が永続することを前提としているため、労働能力喪失期間を短くすることは原則難しいものと考えられています。

3 例外

(1)むちうちの場合

いわゆるむちうちの場合には、一定期間経過後に症状が緩和することが経験的に広く認められており、12級13号であれば10年、14級9号であれば5年に喪失期間を制限するのが一般的です。加害者側から3年に限定するべきとの主張がよくされますが、裁判例においては3年にしたケースはほとんどなく、12級であれば10年、14級であれば5年にしているケースが多数です。

(2)むちうち以外の神経症状の場合

むちうち症以外の12級又は14級の神経症状について、喪失期間を限定するかどうかは裁判例によって異なってきます。

裁判例を分析すれば、単なる感覚鈍麻や知覚鈍麻の場合には、喪失期間を制限することが多いように見受けられます。

一方、明らかな器質的損傷(骨折等)後に残存した神経症状の場合、喪失期間を制限した判例と就労可能期間(67歳)まで労働能力の喪失を認めた裁判例に分かれています。

以下、就労可能期間まで認めた判例をご紹介します。

①京都地裁平成21年2月18日判決

上記判例は、右脛骨高原骨折に起因する右膝関節部痛(12級13号)につき、経年に緩和するとの被告の主張を、膝関節面の不整という客観的所見を理由に排斥し、神経症状が経年により緩和するとまでは認められないとして67歳までの25年間14%の労働能力喪失を認めた判例です。

②京都地裁平成25年3月19日判決

上記判決は、右膝蓋部の疼痛、右膝外側内側の疼痛等(12級13号)につき、靭帯損傷による疼痛等であることから、労働能力喪失期間を67歳までの21年間14%の労働能力喪失を認めた判例です。

(3)精神疾患の場合

非器質的精神障害の精神疾患についても、将来における治療効果の発現が期待できる場合が多いと考えられ、喪失期間を限定するものが多くみられます。

4 おわりに

以上、後遺障害が認定された場合の労働能力喪失期間についてご説明しました。ご相談者の方の中には、弁護士に依頼せず保険会社と交渉をしていた方で、弁護士からすると非常に短い労働能力喪失期間で示談をしてしまっている方も見受けられます。

おりお総合法律事務所では、弁護士が、後遺障害が認定された場合の労働能力喪失期間についてご相談者にアドバイスをし、適切な賠償額等をお伝えします。

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