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相続対策

相続対策として、生前に以下の対策をしておくことが考えられます。

1 遺言の活用

(1)遺言をしておいた方がよい場合

遺言があれば相続人の相続分を指定できますが(民法902条1項)、遺言がなければ民法が定める法定相続分により相続分が定まります。
相続対策という観点からみた場合に、特に遺言をしておいた方が良いと思われる場合は次の場合です。

①相続人間の感情的対立が予想される場合

相続人間の不仲が顕在化している場合には、遺産分割を巡って争いが生じることであろうことは容易に相続がつきます。顕在していない場合でも、遺産分割をきっかけに仲がこじれることも珍しくありません。
また、相続人間が不仲でない場合であっても、遺産として不動産や預貯金、株式など様々なものがある場合に、遺産分割時に誰がどの遺産を相続するかで揉めることがよくあります。特に分割し難い不動産があり相続人が複数いるような場合に揉めるケースが多く見受けられます。このような場合に、遺言で被相続人が誰に何を相続させるか、どのような考えでそのような遺産分割の仕方を決めたのかについて遺言書を書いておけば紛争を回避することができます。

②被相続人との関与の程度に応じて相続人の相続割合を調整したい場合

遺産を相続人の特定の者に対して多く渡したいと考えていても何もしなければ法定相続分で相続されることになりますので、被相続人の希望はかないません。このような場合に、被相続人が遺言を書いておけば被相続人の意思を実現できます。

③相続人以外の者に財産を渡したい場合

例えば、相続人とは音信不通で相続人以外の者(例えば内縁の妻)に面倒を見てもらっている場合に、何もしなければ相続人に遺産が相続されます。このような場合に、遺言を書いておけば相続人以外の者(例えば内縁の妻)に遺産を渡し被相続人の意思を実現することができます。

④相続人が大人数になる場合

相続人が大人数となる場合には相続人間で話し合いの機会を設けること自体も一苦労です。
被相続人が何を誰に相続させるかについて遺言書を書いておけば相続人間で遺産分割協議をする必要もなく、各相続人の負担を大幅に軽減させることができます。

(2)法律上、遺言することができるとされている事項(法定遺言事項)

法律上、遺言することができる事項は限定されており、主なものは次の通りです。

  1. 認知(民法781条2項)
  2. 推定相続人の廃除・廃除の取消し(民法893条・894条2項)
  3. 祭祀財産の承継者の指定(民法897条1項)
  4. 相続分の指定・指定の委託(民法902条)
  5. 特別受益の持戻し免除(民法903条3項)
  6. 遺産分割方法の指定・指定の委託と遺産分割の禁止(民法908条)
  7. 遺贈(民法964条)
  8. 遺言執行者の指定・指定の委託(民法1006条)

(3)遺言の種類

遺言をするためには、口頭で誰かに意思を伝えるだけでは足りず、書面を作成する必要があり、その書面を遺言書といいます。遺言書の種類としては下記の通り3つあります。自筆証書遺言と公正証書遺言は一般に広く利用されていますが、秘密証書遺言は遺言したこと自体は明らかにしたいが遺言の内容を人に知られたくないという場合の利用を想定したものですが、利用件数は多くありません。

①自筆証書遺言

文字通り、自筆で遺言書を作成する方式の遺言です。

②公正証書遺言

公証人に遺言書を作成してもらう方式の遺言です。

③秘密証書遺言

自分が作成した遺言書に封をして、これを公証人に提出する方式の遺言です。

2 先に亡くなった者の遺産分割

既に遺産分割未了の遺産がある場合、早めに遺産分割協議をすることが望ましいです。遺産分割未了のまま相続人が死亡した場合には誰が相続資格を持つのか分かりにくい状態が生じ、死亡の先後関係次第で相続人の範囲が変わってくるので、戸籍と照らし合わせた慎重な調査が必要になります。相続資格は通常消滅することなく転々と受け継がれますので、その過程で複数の子や兄弟姉妹が相続資格を持つことによって、相続人の枝分かれが生じていくことになります。相続人の枝分かれの結果として、特に不動産の名義変更の場面において不動産の売却処分などが事実上不可能になってしまう危険があります。

3 配偶者保護

(1)相続法改正により配偶者を保護するものとして、配偶者短期居住権、配偶者居住権、遺産分割に関して持戻免除の意思表示の推定規定が定められました。

(2)配偶者短期居住権(民法1037条以下)

配偶者の一方が死亡した場合に、他方の配偶者が相続開始の時に被相続人所有の建物に無償で居住していた場合には、遺産分割によりその建物の帰属が確定するまでの間または相続開始の時から6か月を経過する日のいずれか遅い日までの間、引き続き無償でその建物を使用することができます。
配偶者短期居住権が認められるための事前準備として、相続開始の時に被相続人の財産に属した建物に無償で居住することが必要です。被相続人名義の建物でなければなりませんので、建物の登記名義が被相続人になっている必要があります。被相続人名義となっていない場合(例えば親から相続は受けているが親名義のままになっている場合)は、被相続人名義に登記をしてください。

(3)配偶者居住権(民法1028条以下)

配偶者が相続開始時に居住していた被相続人の所有建物を対象として、終身又は一定期間、配偶者にその使用または収益を認めることを内容とするものです。配偶者にその建物の所有権を取得する資力がない等の理由で所有権を取得ができない場合に所有権よりも評価額が低い配偶者居住権を取得し配偶者居住権以外の遺産を取得することができるようにすることで、その後の生活を維持することを容易化します。配偶者居住権が認められるための事前準備としては、配偶者短期居住権の場合と同じように、相続開始の時に被相続人の財産に属した建物に無償で居住することが必要です(民法1028条1項)

(4)遺産分割に関して持戻免除の意思表示の推定(民法903条4項)

婚姻期間が20年以上である夫婦の一方配偶者が、他方配偶者に対し、その居住用建物またはその敷地(居住用不動産)を遺贈または贈与した場合については、民法903条3項の持ち戻しの免除の意思表示があったものと推定し、遺産分割においては、原則として当該居住用不動産の持戻しの計算は不要とされました。この規定が適用されれば、被相続人が配偶者に自宅不動産を取得させるほかに、他の遺産の分割についても、配偶者がより多くの相続財産を相続できます。この規定が適用されるための事前準備として、当該規定は婚姻期間が20年以上経過した後に遺贈又は贈与があった場合に適用されるため、20年以上の夫婦であることが条件です。また、20年経過した後に遺贈又は贈与があった場合に適用されるため、20年に満たない時点での遺贈や贈与の場合は適用がありませんので注意が必要です(もっとも、20年に満たない場合でもケースによっては黙示の持戻免除の意思表示があったとされることもあります)。

以上、相続対策について説明をしました。もし、相続対策について相談をされたい方は北九州の弁護士、おりお総合法律事務所にご相談ください。

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