追突事故にあった場合に弁護士に相談するメリット
1 慰謝料・損害賠償金の増額
追突事故の被害者には加害者に対して慰謝料や損害賠償を請求する権利がありますが、実際の示談交渉の場では、加害者の保険会社が自賠責保険や任意保険といった低めの基準をもとに賠償金を提示するケースが多く、被害者がそのまま応じてしまうと、本来受け取れるべき賠償金を下回る結果になることがあります。このような状況を改善するためには、弁護士の介入が肝要です。弁護士は、賠償金のうち慰謝料については「弁護士基準」での請求を行います。弁護士基準は自賠責基準や任意保険基準よりも高額になる傾向があり、慰謝料が増額される可能性が高まります。
さらに、弁護士は慰謝料だけでなく、治療費、休業損害、後遺障害による逸失利益など、損害の全体像を正確に把握し、専門知識をもとに適切な金額を算定します。これにより、被害者は保険会社の基準ではなく、適切な賠償金(示談金)を受け取ることが可能になります。
2 示談交渉の代行で精神的負担軽減
交通事故の被害者が自ら示談交渉を進める場合、通院や仕事の合間を縫って保険会社とやり取りをする必要があり、大きな精神的・時間的負担を抱えることになります。特に保険会社の担当者は交渉のプロであり、交渉の内容を理解するのも困難で、交渉が長引けば生活や治療にも悪影響を及ぼしかねません。
このような負担を軽減する手段として、弁護士への依頼があります。弁護士を代理人として保険会社との交渉を一任することで、被害者は交渉に関するストレスから解放され、治療や仕事に専念できます。もし、保険会社による不当とも思われる主張があれば弁護士は適切に反論し、適切な内容での解決を目指します。これにより、不利な条件で示談してしまうリスクも避けられます。
弁護士の専門知識と交渉力により、被害者の精神的負担が軽減され、結果的に治療経過にも良い影響を与えることが期待されます。示談交渉のストレスから解放されることは、交通事故後の生活の質を保つ上でも大きなメリットとなります。
3.後遺障害等級認定を受ける際に弁護士に依頼するメリット
交通事故の後遺症が残った場合、「後遺障害等級認定」を受けることで賠償金の額が変わります。この等級が認定されるか否か、で受け取れる後遺障害慰謝料や逸失利益が変わるからです。
弁護士は、後遺障害の認定に必要な資料の収集のサポート、申請方法(被害者請求または事前認定)の選択への助言等、被害者の後遺障害申請のサポートが可能です。特に「被害者請求」は有利な結果を導きやすいともされておりますが、手続きが煩雑なため被害者ご自身での申請は難しい面があると思われます。
万が一、納得のいかない等級が認定された場合でも、状況によっては異議申立ての手続を通じて再審査を求めることが可能です。
このように、弁護士のサポートがあると後遺障害認定を適正に受けやすいと言えます。事故による後遺症でお悩みの方は、ぜひ早期に弁護士への相談を検討されることをおすすめします。
4.弁護士特約を活用した費用負担の軽減
交通事故の相談や後遺障害の申請で弁護士に依頼したいと思っても、「費用が高そう…」と不安に感じる方も多いでしょう。しかし、実際には多くの自動車保険に「弁護士費用特約」が付いており、この特約が使える場合には弁護士費用は保険会社が最大300万円まで負担してくれます。しかも、この特約を利用しても保険の等級が下がったり、保険料が上がったりすることは通常ありません。
この弁護士特約は、自動車保険加入者の大半の方の保険に付帯しており、多くの方が利用可能です。実際に、特約を利用した人の殆どが「経済的な負担なく弁護士に依頼できた」と回答しています。
仮に弁護士費用特約がなくても、無料相談や成功報酬制を採用している法律事務所もあります。成功報酬制であれば、賠償金を受け取れた場合にのみ報酬を支払うため、初期費用を抑えて依頼することが可能です。弁護士に依頼することで賠償金の増額が弁護士費用を上回ることも多いです。
5.まとめ
追突事故に遭った場合に弁護士に相談することには、慰謝料等の増額、保険会社との交渉からの解放、適切な後遺障害等級認定の可能性の向上といった多くのメリットがあります。交通事故に遭われた際は、ご自身の権利を守り、正当な賠償金を受け取るために、早期に弁護士に相談することをお勧めします。
当事務所は、交通事故に知見がある弁護士が、被害者の方々のサポートをいたします。後遺障害にお悩みの方、保険会社との交渉にご不安を感じている方、その他交通事故に関するお困りごとについて、お気軽にご相談ください。当事務所は、北九州市八幡西区のJR折尾駅前に事務所を構え、地域の皆様の法的ニーズにお応えできるよう尽力しております。初回相談は無料ですので、安心してご連絡ください。